ロシアW杯のベルギー戦。
あの先制ゴールを覚えていますか?
右足で振り抜いた一撃に、日本中が沸いた。
代表通算71試合11得点。
ブンデスリーガで10年以上戦い、ヨーロッパリーグにも出場した男。
でも最近、名前を聞かなくなった。
そんな疑問、僕のもとにもたくさん届きます。
結論から言います。
原口元気は今、ベルギー2部のベールスホットVAでプレーしています。しかもポジションはボランチに転向し、35歳で新たな挑戦をしています。
この記事では、元プロサッカー選手の僕が、原口元気の「現在地」を徹底的に深掘りします。
知らないままだと、「あの選手、終わったんだな」で片づけてしまう。
でも実際は、まったく違います。
原口元気に共感する理由

プロとして思い描いた姿を示せなかったとき、
「もうここにいる意味があるのか」と何度も自問しました。
でも、その一歩を踏み出せるかどうかで、選手人生はまったく変わる。
原口選手の今を知ると、
「プロ選手のリアル」が見えてきます。
華やかな部分だけじゃない、泥臭い覚悟の話です。
【結論】原口元気の現在地まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現所属 | K.ベールスホットVA (ベルギー・チャレンジャー・プロリーグ) |
| ポジション | ボランチ(MF)に転向 |
| 2025-26成績 | リーグ30試合4得点(プレーオフ含む) |
| 移籍の経緯 | 浦和レッズを2025年9月に退団 →ベルギー移籍期間最終日に完全移籍 |
| 契約 | 2027年6月30日まで |
ひと言でいうと、「華やかな舞台から離れても、自分の意志でサッカーを続けている」。
これが原口元気の現在です。
この記事を読むとわかること
- 原口元気がなぜ浦和を退団したのか、その真相
- ベルギー2部という選択の裏にある「覚悟」
- 35歳でボランチに転向した理由と、その成果
- 「終わった選手」ではない、原口元気のリアルな今
原口元気のキャリアデータ

キャリア年表
| 時期 | 所属クラブ | リーグ | 出場 | 得点 |
|---|---|---|---|---|
| 2009-2014 | 浦和レッズ | J1リーグ | 75 | 30 |
| 2014-2018 | ヘルタ・ベルリン | ブンデスリーガ | 91 | 4 |
| 2017-18(loan) | デュッセルドルフ | 2.ブンデスリーガ | 13 | 1 |
| 2018-2021 | ハノーファー96 | ブンデスリーガ/2部 | 94 | 15 |
| 2021-2023 | ウニオン・ベルリン | ブンデスリーガ | 41 | 2 |
| 2023-2024 | シュトゥットガルト | ブンデスリーガ | 13 | 0 |
| 2024-2025 | 浦和レッズ | J1リーグ | 31 | 1 |
| 2025- | ベールスホットVA | ベルギー2部 | 33 | 4 |
通算:リーグ戦391試合57得点、日本代表71試合11得点
注目すべき数字の変化
キャリアハイはハノーファー時代。
2019-20シーズン:32試合6得点
2020-21シーズン:34試合9得点
背番号10を背負い、
2部ながらもチームの中心として輝いていました。
しかし、その後は出場機会が激減。
シュトゥットガルトでの2023-24シーズンはわずか2試合。
数字だけ見れば「衰え」に映ります。
でも、本当にそうなのか?
ここから深掘りしていきます。
浦和復帰が「失敗」に終わった理由

原口元気の浦和復帰は、期待と現実のギャップに苦しんだ1年でした。
2024年9月、シュトゥットガルトとの契約満了後にフリーで浦和に復帰。
「浦和のために戦いたい」という想いでの古巣復帰。
でも現実は厳しかった。
2025シーズンのJ1で21試合に出場するも、
途中出場を繰り返す日々。
本人は移籍時に
「2ケタ取れないアタッカーは浦和レッズに必要ない」と語っていました。
つまり、自分自身に厳しいノルマを課す、覚悟の表明だった。
でも、結果を示せなかった。
ここで大事なのが、心理学でいう「アンカリング効果」です。
これは、最初に提示された情報に判断が引きずられる現象。
浦和サポーターの記憶には、若き日の原口が刻まれている。
でも、35歳の原口はもう「あの頃の原口」ではない。
本人もファンも、
「昔の原口」というアンカーに引っ張られてしまった。
僕もプロ時代、過去の自分と比較されるのが一番きつかった。
「お前、昔はもっとやれただろ」
って言われると、今の自分を全否定されたような気持ちになる。
でも選手は変化する。変化した自分をどう活かすか。
それが問われていたんだと思います。
ベルギー2部という「覚悟の選択」

原口元気は「逃げ」ではなく「攻め」でベルギーを選びました。
2025年9月5日、
海外移籍を前提にチームを離脱。
本人のコメントがすべてを物語ります。
そして9月8日、ベルギー移籍期間の最終日にベールスホットVAへ完全移籍。
正直、「ベルギー2部」と聞くと、
格落ちに感じる人もいるかもしれません。
ブンデスリーガで10年戦った男が、なぜベルギー2部なのか。
ここで知ってほしいのが、心理学の「サンクコスト効果」です。
人は、過去に投資した時間や労力がもったいなくて、合理的な判断ができなくなる。
「ブンデスリーガでやってきたプライドがあるから、2部には行けない」
「J1の浦和でダメだったけど、もう少し粘れば…」
普通の選手なら、こう考えてもおかしくない。
でも原口は違った。
過去のプライドを手放し、
「今の自分が最も輝ける場所」を選んだ。
これは簡単にできることじゃないです。
僕自身カテゴリーを下げる決断ができずに苦しんだ時期がありました。
「ここで落ちたら終わりだ」って思ってた。
でも今振り返ると、大事なのは
「どこでやるか」じゃなくて「どう生きるか」。
原口は、それを体現している。
ボランチ転向という「進化」

35歳の原口が選んだのは、まったく新しいポジションでの再出発でした。
キャリアの大半をサイドハーフやウイングでプレーしてきた原口が、ベールスホットではボランチを任されています。
インタビューでは「ボランチでやりがいを感じている」と語っています。
サッカー選手にとって、
30歳を超えてからポジションを変えるのは相当なリスク。
走力や瞬発力が落ちる年齢で、新しい役割を一から覚える。
心理学では「認知的柔軟性」と呼ばれる能力があります。
これは、状況に応じて思考や行動を切り替える力のこと。
多くの選手は、長年やってきたポジションに固執します。
「俺はFWだ」
「サイドでしか勝負できない」
でも原口は、自分の変化を受け入れ、新しい可能性に賭けた。
走力が落ちたからこそ、中盤の底で試合を読む力が活きる。
ドイツで10年培った対人守備の強さが、ボランチでこそ武器になる。
実際、ベールスホットでは30試合4得点とコンスタントに出場。
チームの昇格プレーオフでは決勝ゴールも決めています。
残念ながら最終的に1部昇格は叶いませんでしたが、
35歳で新ポジションに挑戦し、結果を出している事実は「進化」以外の何ものでもない。
大事なのは「自分はこうだ」と決めつけないこと。
原口は35歳で、それを証明しています。
「過酷な環境を受け入れる」メンタルの強さ

原口元気の強さは、環境への適応力にあります。
ベルギー2部のベールスホットは、お世辞にも恵まれた環境とは言えません。
ブンデスリーガのスタジアム、浦和の埼スタ。
そこと比べれば、すべてが違う。
でも原口はインタビューでこう語っています。
この「1周回って」という言葉が深い。
若い頃なら耐えられなかったかもしれない環境を、
様々な経験を経た35歳の今だからこそ、受け入れられる。
人は「自分で選んだ」と感じたとき、最もモチベーションが高まる。
だからこそ、環境がどうであれ前を向ける。
これは、すべてのアスリート、
いや、すべての人に通じる話だと思います。
会社を辞めてフリーランスになった人。地方に移住した人。
周りから見たら「なんで?」と思われる選択でも、自分で決めたからこそ、踏ん張れる。
原口の姿には、そういう普遍的な強さがあります。
「ベルギー2部だから終わり」は本当か?


でも、ベルギー2部でしょ?もう終わりじゃない?
そう思う人もいると思います。
でも考えてみてください。
35歳でヨーロッパの現役プロとして契約を勝ち取り、
コンスタントに出場している日本人選手が何人いるか。
ほとんどいません。
「トップリーグじゃないから価値がない」
という見方は、まさに損失回避バイアスの罠です。
失ったもの(ブンデスリーガ、代表の座)
ばかりに目がいって、今ある価値を見落としてしまう。
原口元気は、35歳でも毎週90分ピッチに立ち、
ゴールを決め、プレーオフで決勝点を叩き込んでいる。
それは「終わった選手」がやることではありません。
まとめ:原口元気の「覚悟」

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現所属 | K.ベールスホットVA(ベルギー2部) |
| 年齢 | 35歳(1991年5月9日生まれ) |
| ポジション | ボランチ(FW/SHから転向) |
| 2025-26成績 | リーグ30試合4得点 |
| 代表歴 | 71試合11得点(2018W杯ベルギー戦先制点) |
| 契約 | 2027年6月まで |
原口元気は、スポットライトが当たらなくなっても、サッカーを続けている。
それは「未練」ではなく、「覚悟」です。
あの日、ベルギーのゴールネットを揺らした男は、今もベルギーの地で戦っています。
場所が変わっただけ。
覚悟は、あの日と同じです。
原口元気のプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 原口 元気(はらぐち げんき) |
| 生年月日 | 1991年5月9日(35歳) |
| 出身 | 埼玉県熊谷市 |
| ポジション | MF(ボランチ/サイドハーフ) |
| 現所属 | K.ベールスホットVA(ベルギー) |
| 市場価値 | €294k(約4,700万円) |
| 代表歴 | 71試合11得点 |
| 主な経歴 | 浦和→ヘルタ→ハノーファー→ウニオン →シュトゥットガルト→浦和→ベールスホット |
