日本を代表する司令塔として、
鹿島、代表、そしてスペインでも高い評価を受けてきた柴崎岳選手。
しかし、
25シーズン、出場どころかベンチ外が続く試合も珍しくなくなりました。
SNSでは
なぜ柴崎が出られないの?
コンディションが悪いの?
使うべきだろ
という声も根強くあります。
ただ、理由はもっとシンプルで、もっとシビアです。
結論から言えば、
「サッカー界全体のアスリート化のスピードに、柴崎選手がフィジカル・守備面で追いつけていない」
という現実があると感じています。
この記事を読むことで、
柴崎岳選手の現状
鹿島アントラーズとのずれ
そして柴崎選手本人が抱える“壁”
について考察を理解することができます。
それでは深掘りしていきます。
現代サッカーの変化
現代サッカーのアスリート化をまずは理解する必要があります。
ここ数年で
守備強度 =刈り取る守備
↓
奪った後の前進力
↓
攻撃参加
という能力を求めることに変化しています。
日本人選手でいうと
・佐野海舟選手
・遠藤航
中盤にはこういう選手像が求められます。
具体的に言うと
- 奪い切る守備強度
- 1対1で体をぶつけても負けないフィジカル
- 奪ったあとの“持ち運び”
- 90分間走り続けられる継続性
いわゆる、
攻撃はもちろん、守備も走力も全部できる選手
これはもう世界の基準ですし、
日本も完全にそこに向かっています。
柴崎岳選手が得意としてきたプレーとの“ズレ”

昔から守備の強度は求められていたじゃないですか?その中でも、代表でも活躍したのだから攻撃センスが圧倒的ではないの?
そう思った方も多いと思います。
柴崎岳選手の強みは明確です。
アンブロ アクセレイター B-RUSH V2 HG ホワイト×レッド スパイク サッカーシューズ UMBRO ACCERATOR UU2XJA03WR
愛用のスパイクは
アンブロ:アクセレイターですね。
圧倒的な攻撃センスと頭脳あふれるパスセンス。
- ゴール直結の高質なパス
- ミドルレンジからのシュート精度
- ゲーム全体をコントロールする配球
- 攻撃のリズムをつくるセンス
実際、
これらの能力でプロの世界を勝ち抜いてきた印象があります。
しかし
鹿島アントラーズの戦術に得意がマッチしていません。
結果、柴崎選手の特徴が
チームが求める役割と合わなくなっている
または、合わせることができない現状になっています。。
鬼木監督の指導者の質
25シーズンから鬼木監督の就任も要因としてあります。

ここ数年で日本の指導者は確実にレベルアップしています。
特に
鬼木達監督の指導者の質は目を見張るものがあります。
鹿島アントラーズを1年目で優勝目前まで押し上げています。
川崎フロンターレ時代のような、エレガントなパスサッカーを強要するわけではなく
鹿島アントラーズの
伝統
選手スタイル
を見極めて今チームに必要なサッカーを落とし込んでいる印象を感じます。
だからこそ
柴崎岳という名前ではなく、
純粋にプレーの質で評価しているのではないでしょうか。
- 試合の質をその場で正確に評価する
- 名前や実績ではなく純粋に現在地で判断する
- “出場するに値する選手”の基準が明確

選手目線からすると、評価基準のハッキリした監督はモチベーションが上がります。
結果、「柴崎だから使う」ではなく、
今のプレーがチームに合っているかどうか
だけで判断している。
この冷静な評価が、
柴崎選手にとっては大きな壁になっているとも言えます。
ベンチメンバーのギラつきは
鬼木監督のマネジメント力の凄さを感じます。
コンディションに苦しんでいる可能性が高い
もう一つの要因は
そもそもコンディションに苦しんでいる可能性が高いと感じています。
試合に出場することが減っているため
試合感(予測)
サッカーに必要な体力
連続的な動き
が上がっていないように見えます。
サッカー経験者ならわかると思いますが
公式戦に出続けると、試合の緊張感・緊迫感から自然とコンディションが整ってきます。
一方公式戦に出れなくなると
相当な意識がない限りコンディションを上げることが難しくなります。
柴崎選手は長い人生の中で
試合に出れない経験が少なかったので、
コンディションを上げることの難しさに直面しているのではないかと思います。
いまはまさにその“負のスパイラル”に巻き込まれているように感じます。
柴崎岳は衰えたのか? → 全く違う理由

じゃあ柴崎選手は衰えたのですか?
そう思った方もいると思いますが、全く違います。
結論:サッカーの質に適応する時間がかかっているだけです。
誤解してほしくないのは、
柴崎岳という選手の
サッカーIQ
技術の価値
今も間違いなくトップレベルです。
そして、年齢で衰える能力ではない特殊能力です。
ただ、
鹿島アントラーズが求める能力の優先順位が変わった。
その変化にフィジカル・守備面で対応しきれていない。
それが出場時間に直結しています。
復活に必要な要素

では復活に必要な要素はなんですか?
結論から言うと
公式戦に出場し続ける環境を得ることです。
試合に根気強く出れる環境に身を置く
コンディションを上げる
分かりやすく言うと
環境を変えるか取り組みを変えるかの2択です。
即効性が速いのは移籍することではないでしょうか。
しかし、鹿島アントラーズファンとしては、
どうにか復活してもらいたのではないでしょうか。
いま必要なのは「アスリート化への適応」
これは僕自身もプロ時代に痛感しました。
“技術”や“センス”だけで勝負できる時代は終わった。
どのポジションでも、
走れて
奪えて
体をぶつけられて
運べる
選手が中心になる時代になっています。
柴崎選手に対して外部から
「使うべきだ」という声があるのも理解できます。
でも、実戦の中の強度を見る限り、
今の鹿島の求める戦いにフィットしていない
というのが現実だと思います。
苦しい今こそ“決断のとき”が来ているのかもしれない
柴崎岳選手は天才です。
ただ、
現代サッカーは「天才」であるだけでは
出場を勝ち取れない世界になりました。
- 守備強度の基準が上がった
- 持ち運びの推進力が必須になった
- 監督は“実績”ではなく“現在の質”で判断する
- コンディションが上がらず苦しんでいる
- サッカー界全体のアスリート化が進んだ
こうした要素が重なり、
現在の出場機会の少なさにつながっていると考えています。
ただ、サッカーの価値は「強度」だけではありません。
柴崎選手を待ち望んでいるサッカーファンは
現代サッカーにファンタジスタを求めているのではないでしょうか。
今後、
柴崎選手がどんな選択をし、
どんな形でピッチに戻ってくるのか。
個人的にはまだまだ期待しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。



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